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◆北関東出水災害
  
 98年8月末、栃木・福島を中心とした山間部を、記録的な集中豪雨が襲いました。なかでも栃木県那須町では8月26日〜29日の4日間の雨量が958mmに達し、平均年間雨量の半分を超え、農林業の被害総額は100億円。死亡者1名、行方不明者4名、避難者は4100名に至りました。普段は人々の生活を潤している那珂川と余笹川が氾濫し、周辺住民に多大な被害をもたらしたのです。
  この災害に対しIVUSAでは28名が9月2日〜5日まで、トラック、ワゴン車を含む計6台の車に食糧、装備を整え栃木県那須町に向かいました。救援活動は那須町役場に設置された緊急対策本部と調整し、那珂川沿いにある大 字豊平地区の民家5軒の復旧作業を行いました。現地に向かう途中、橋は川に飲み込まれ、田圃は水浸し、電柱が倒れ、ライフラインが全て止まっていました。作業は民家に流れ込んだヘドロの掻き出し、畳や家具の運び出し、床下に腹ばいになってヘドロを掻き出すなど、人海戦術に頼るほかない状況でした。住民からは「腰まで水につかって避難した」「水がひきだしてからも何から手をつけていいのか解らない」等の災害発生時の様子や混乱した状況を語っていました。「このタンスは私が嫁入りした時の道具なんだけどもう使えないね」と語るおばさんの目からは涙がこぼれ、災害の非情さに、あらためて胸が痛みました。派遣隊は那須のスポーツセンターに宿泊し、女子学生が主体となって3食自炊しました。またこの施設には他のボランティアも宿泊しており、生活を共にすることで、些細なトラブルが発生しました。それぞれボランティアとして災害現場で活動を行っている仲間ではありますが、それぞれ価値観・生活習慣の違いがあります。IVUSAの次なる課題は、ボランティアを受け入れるボランティアとして、災害現場に出動することだと考えました。最終日の9月5日、作業をしていた民家の住民から食事を御馳走になり、互いに別れを惜しみながらこの日の夜全員無事に帰京しました。

  



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